「栄養学を勉強したい、料理も実践的に学びたい、それ以前に「食」ってそれだけじゃない気がする、、」という漠然な想いを解消してくれたのが、食文化栄養学科でした

大学の学びの中で、今の自分の力になったこと

大学では本当に多くのことを学ぶことができ、一言では表せないのが本音なのですが、大学生のうちに挑戦できてよかったと思うことは、全て大学の学びや先生方のサポートがあったからだと感じています。

自分の食事を栄養学的に管理できるようになります

「今日の体調はこんな感じだからこれを多く食べよう」とか、「昨日ジャンクなもの食べたから、塩分を控えてビタミン・食物繊維多めを意識しよう」などと思う人は多いと思います。ですが、調理工程にもポイントがあり、加熱か非加熱で栄養素の残存量が違ったり、また栄養素の組み合わせ方で吸収量が違ったりするので、「これとこれ、この調理法だと吸収率も栄養バランスも悪くないじゃん、ラッキー!」と思えたりします。

調理技術が格段に上がります

大学一年の時に、一人暮らしの狭いキッチンで1日半かけて一人でおせち料理を作りきった時は、かなり嬉しかったのを覚えています。調理実習は5人ほどのグループで調理をします。決められた時間の中で複数人と一緒に料理をするというグループワークはとても貴重で、レシピや調理のコツを知ることや知らない食材に触れること以外にも、円滑にコミュニケーションするための良い練習になります。これらは必修科目で身につけることができる知識や技術ですが、料理が好きな人は日本料理、アジア料理、西洋料理、製菓・製パンの実習もおすすめです。

自分たちでお店を開きました!

挑戦できてよかったと思えることの一つに、お店を開いたことがあります。いつか自分のお店を開くことを夢に栄大に入学した私は、在学中に店舗運営に挑戦している先輩方をみて「私も挑戦したい」と思うようになりました。友人と意気投合し、出店方法を悩んでいた時にアルバイト先のお客様が声をかけてくださり、期間限定でお店を開くことができました。限られた費用の中での出発だったので、できることは全て自分たちで挑戦しました。メニュー決めや食材の仕入れ方法、店舗の動線や運営方法、食器調達、家具や雑貨の配置、チラシや看板、エプロン、コースター作りなどの他に、起業するための経営方法をまとめたり、必要な資格を用意したりなど、大学で学んだこと全てが活かされたと言っても過言ではない濃い経験ができました。それでも壁にぶつかった時は専門の先生方に助けていただきました。今となっては何も知らずに無茶なことばかりやっていたと思いますが、未熟な私たちの背中を押してくれて手を差し伸べてくれて本当に感謝しています。

アルバイトでも貴重な社会経験をしました

アルバイトでは、魚介料理店でのホール、留学エージェントの広報、料理家ぐっち夫婦さんの元でアシスタントをやらせていただき、貴重な社会経験をしてると実感しています。

 

魚介料理店では、お客様の嗜好に合わせてお酒や料理とのペアリングを提案したりする際に大学での食材の学びや舌の経験が活かされていると感じます。

 

高校で2年の語学留学の経験から始まった留学エージェントのお仕事では主にSNSの担当をさせていただき、大学でのデザインやメディア関連の学びが活かされていると感じます。

 

特にぐっち夫婦さんのアシスタントのお仕事は「食をメディアを通して魅力を伝えるお仕事」なので、調理補助で技術が求められること以外にも、シズル感(食欲が掻き立てられるような広告表現)が大切で艶感や切った断面など食品の状態が大切だったり、食器や販促物などのコーディネートも重要になります。お皿選びや、撮影前の料理の盛り付け直しを任せていただける時は緊張しますが、大学の学びがなければできなかっただろうなと、とても嬉しく思います。また雑誌の撮影現場に入らせていただいたり、テレビ業界のお仕事にも関わらせていただいたり、多種多様なプロの方たちとお仕事させていただき毎回刺激的です。このような経験も大学での学びや繋がりがなければ、結びつくことはなかったと思うので、大学での多様な学びに感謝しています。

卒業後の進路

DEAN & DELUCAを展開する株式会社ウェルカムに入社を決めました。

食と食にまつわる要素を大切にしている、という点を主に重視していた私は、「食とデザインを軸として感性を大切にした良質なライフスタイルを提案し、これからの日本らしい暮らしを、日本そして世界へ発信していくこと」をヴィジョンに掲げる点に共感し、私が働きたい場所はここだ、と実感しました。中食会社のメニュー開発職と悩みましたが、ウェルカムの扱う食品と可能性の幅広さに魅力を感じ、入社後も様々なことを学び挑戦し続けることができると感じた点も理由の一つにあります。

業務内容としては、2-3年の店舗勤務を経た後、企画職や国内外のバイヤー職へ移行し勤務する予定です。

大学では3年あたりから選択制の個性ある講義が増えます。例えば食品小売流通論、ホスピタリティー論では、モノの流れや店舗での配置方法など商品がどのようにして店舗に並んでいるのか、ということやお客様に寄り添う姿勢や仕組みについて学び、主に現場(店舗)で活かせる知識を学べたと感じています。また商品開発実習、外食メニュー開発実習、食企業経営論、業界・企業分析論、マーケティング論入門、食空間デザイン論、食表現論、メディア編集論実習などでは、商品を「伝えたい人に刺さる商品」にするために食品だけでなく食空間から作り上げることを学び、主にイベントや商品の企画や商品を集めてくるバイヤーでの立場で活かせる知識を学べたと感じています。

将来の夢

DEAN & DELUCAのバイヤー担当になり自分の英語力やコミュニケーション能力、食の知識を活かして、多くの人に食の豊かさを届けられるようになることが夢ですが、まずは店舗配属期間で商品のことをよく知り、お客様の声をよく聞くことが目標です。今は店舗での経験がとても楽しみで、お客様がどうしたら喜んでいただけるか、店舗だからこそできることは何かということを意識しながら商品を陳列したりイベントを一緒に楽しめたら、と思います。またお客様の声をたくさん聞いて、HOME(本社)に持ち帰り、お客様の潜在的ニーズに刺さる商品を提供できるようになりたいと思っています。今はこれが私の夢なのでもっと先のことになりますが、野菜ソムリエ取得済み、趣味でヨガのインストラクターを取得検討中で、企画・バイヤーなども含めこれらの知識や経験を活かして、いつか「ウェルネスになる為の空間提供」をできたらいいなと思っています。

受験生へのメッセージ

今までの学校教育とは違い、大学では自分の「本当に学びたいこと」を学ぶことができます。「食の世界って、栄養学だけじゃなくて、開発とかデザインとか経営とか、もっと関連していることがあるんじゃないの?」と思っている人は、食文化栄養学科がぴったりだと思います。「食文化栄養学科」という学科名の通り、新しい情報・文化へのキャッチがすごく敏感だと感じています。栄大は「今これから食の世界で活躍するにはどんな知識が必要か」ということを、真剣に、丁寧に、学生に教えてくれる大学です。

やってみたいと思ったことは、全部チャレンジした方がいいです。行動することが、少し緊張したり、不安なことがあったりする場合は、信頼できる人に話してみるといいです。私はこの行動のおかげで有意義な学生生活を送ることができました。

大学はとても楽しいところです。必要な勉強はしつつ、残りの高校生活を思いっきり楽しんでください。みなさんにとって納得のいく受験生活になるように心から応援しています。